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最近話題の宅配業者の負担緩和。再配達を減らそうという流れの中で、よく「宅配BOXがオススメだよ」という意見を目にしますので、参考までに個人的な体験談をご紹介します。
製品
私が使っているのはこちらの製品。
direct.sanwa.co.jp
お値段は確か4000~5000円くらい。
材質は「ターポリン素材」使用とのことで、運動会なんかで見るテントの生地みたいな感じです。
物件
住んでいるのはオートロック(セキュリティ付きのエントランス)などない、安アパートの一室。
集合郵便受けではなく、各戸のドアにドアポストが設置されているタイプの住宅です。
設置
設置したのは2年ほど前。
ドアポストの穴から固定用のベルトを引き込み、ドアにぶら下げる形で設置しました。
ベルトと同様に盗難防止用のワイヤーをドアの内側に引き込み固定ました。
一応ドアの外にも屋根はあるものの基本的に戸外で吹きさらしのため、外観は多少うすら汚れてきていますがそこはご愛嬌。強度的には劣化など感じられません。
ドアの内側はこんな感じ。
郵便受け固定用の金具を、バンドとセキュリティワイヤーの固定に流用しました。バンドは金具の隙間を直接通そうとしたところ厚すぎたため、その場にあった麻ひもで中継してあります。
適当もいいところ。
見た目にこだわる人は、工夫が必要かもしれません。
(ちなみに郵便受けは確認を忘れがちなので、普段から外してあります。届いた手紙はそのまま玄関に落ちて散らばる(!)仕組み)
事前に不安だったこと → 実際には
大きい荷物が入らないのではないか?
袋型のBOXは下の方がすぼんだ形をしているため、大きさに多少不安がありましたが、実際にはそこそこ大きな荷物にも対応可能です。
Amazonで本を4~5冊まとめて注文するくらいなら、大抵の場合、余裕で入ると思います。
無論、入る大きさには限界があるため、ある程度以上の大きさの場合には再配達をお願いすることになりますが、その場合、不在票に「大きすぎて宅配BOXには入らないため持ち帰りました」などと経緯を記載してくれることがほとんどです。
ご近所の邪魔になるのではないか?
わずかではありますが、アパートの通路にせり出す形になりますので、他の住人からクレームの入る可能性があることは否めません。
私のアパートの場合は、幸い通路のスペース自体には余裕がありましたが、それでも完全な箱型のBOX(下記リンクのものなど)を通路に直置きするのは躊躇われたため、ドアにぶら下げられる現在のタイプをチョイスしました。
direct.sanwa.co.jp
(↑ 容量的には箱型も魅力的ですが、アパートの場合には少々使いづらい)
宅配業者がきちんとBOXを使ってくれないのではないか
せっかく宅配BOXを設置しても、配送員の人たちがBOXを使ってくれなければ意味がありません。
直接配送員の方に言えば対応してもらえるだろうとは思ったのですが、日本郵政やヤマト、佐川、などなどと複数の業者がやってくる上、担当者も入れ替わりが激しいようで個別にアナウンスするのはとても面倒です。
当初はAmazonの配送先住所に「宅配BOXを使ってください」などと追記することも考えましたが、とりあえず宅配BOX自体に記載されている「宅配業者に向けた使用方法の説明」が上手く伝わるのを信じ、不親切かとは思いましたが、特段の対策もせずいきなりBOXをドカンと設置して、様子を見ることにしました。
あくまでも私個人の場合ではありますが、この2年間、どの業者も(荷物が大きすぎて入り切らない場合や、別の荷物でBOXが埋まっている場合を除いて)ほぼ100%の確率で、宅配BOXに荷物を利用してくれるという結果になりました。
在宅時、荷物を直接受け取った際などに「ご不在のときは、これ(宅配BOX)に入れてもいいんですかー?」などと訊かれたことが5~6回はありますので、配送員さんもできればきちんと通知しておいて欲しいんだろうなーと申し訳なく思っていますが、特に何か連絡などをしなくとも、最低限「不在時には宅配BOXを使って欲しい」というこちらの意図は伝わると考えて良いようです。
在宅時もチャイムを押さず、宅配BOXに荷物を入れられてしまうのではないか
2~3回ほどではありますが、荷物が届くのを待っていたら、いつの間にか宅配BOXに入っていたということがありました。
多分、私がチャイムを聴き逃したのだと思います。
それ以外は常にチャイムを押してくれています。配送員さんにとっても、わざわざ自分でスタンプ印を押して、宅配BOXのファスナーを閉めて、南京錠を付けるというのは避けられるなら避けたい手間でしょうから、まずは在宅を確認する方が自然だという風にも思えます。
また副次的な効果ではありますが、チャイムが鳴ったとき、ちょうどトイレにいて応対することができず、慌てて飛び出したときにはもう宅配BOXに荷物が入っていたということもありました。
私の便意のせいで配送員さんには余計な手間を取らせてしまいましたが、再配達をお願いするのに比べれば、お互いにハッピーな結果であったとお許しいただきたく思います。
誰でも触れる場所に印鑑を置いておくのは危険ではないか
宅配BOXの中にはポケットがあり、ここに「スタンプ印」と開いた状態の「南京錠」を入れておく仕組みになっています。
配送員さんには荷物をBOXの中に入れたあと、自分でこのスタンプ印を受取欄に押印し、ファスナーを閉じて南京錠で施錠してもらいます。
つまり、荷物が入っていない宅配BOXの中には、誰でも触ることのできるスタンプ印が置かれている訳で、これはまあ、あまり気持ちの良い状態であるとはいえません。
正直なところ、この点に関しては明確に安全だとか危険だとか断言することはできませんが、とりあえず、宅配BOXの中に入れるスタンプ印は宅配BOX専用の印鑑として、他の用途には決して利用しないということだけは徹底する必要があると思います。(逆に言うと、それさえ守れば問題ないと「個人的には」判断しています。スタンプ印自体は誰でも100円程で買えるものですから、重要書類の印影と一致しない限り、設置した印鑑を悪用するメリットはないと考えています)
使ってみて気付いた問題点
初めの頃、南京錠を掛けてくれない業者がいた
宅配BOXを設置した当初、稀にですが、荷物を入れた状態でファスナー閉めてくれない配送員さん、ファスナーは閉めてくれても南京錠を掛けてくれない配送員さんに遭遇したことが何度かありました。
幸い、荷物に問題はありませんでしたが、さすがに防犯上不安があるため、同じような状態が続くようならば、お願いの電話を掛けようかとも思っていましたが、しばらくするうちに、そういったケースはなくなりました。(配送員さんの慣れの問題だったのかもしれません)
封書やダイレクトメールまで宅配BOXに入れられてしまう
本来、宅配BOXには荷物だけを入れて欲しいのですが、ダイレクトメールやメール便の類など、できればドアポストに入れて欲しいものまで、宅配BOXに入れられていることが何度かありました。
日本郵政を始めとした大手の宅配業者を通じて送られてくる手紙や請求書などについては、配送員さんも勝手が分かっているため、このようなトラブルが発生することもないのですが、大型の荷物を扱わないポスティング業者さんなどにとっては、宅配BOXが目立つためか、ドアポストに目が行かないことがあるようです。
もっとも、ポスティング業者さんは当然のことながら南京錠など付けていったりしないため、本命の荷物とバッティングして宅配BOXが埋まってしまうということはまずありません。
感想
以上、実際に宅配BOXを設置してみた私の個人的な気付きを列記してみました。
満足度としては95点くらい。些末な不満はあるものの、だからといって宅配BOXがない生活は考えられないと断言してもいいくらいに便利です。
特に一人暮らしの方は、通販に頼る機会が多い一方で、受取りに苦労することが多いと思いますので、条件さえ合えば、宅配BOXを設置するメリットは大であるといえるのではないでしょうか。
宅配BOX設置の際の注意点
宅配BOXは色々と便利だというお話をしてきましたが、注意した方が良いと思う点もいくつかありますので触れておきます。
盗難リスク
特に私が設置した袋型の簡易タイプの宅配BOXの場合、極端な話、袋を切り裂いてしまえば中身の荷物は容易に盗むことができてしまいます。もっとも、BOXを破壊して盗まれるリスクについては簡易BOX(マンション等の本格的な備付のもの以外)を使う限り、多かれ少なかれ存在しているものと思われますので、例え硬質タイプのBOXを選んだとしてもまったく考慮しない訳にはいかないでしょう。
また、前述のように、配送員さんが南京錠を付け忘れるケースも100%ゼロとはいえないため、リスクについては事前にきちんと検討しておくことが必要です。
リスク管理の方法としては
- 治安を考慮する
- 設置場所の見通しを考慮する
- 高額品の利用を避ける
などが考えられます。
治安の悪い地域に住んでいる場合や、宅配BOXが道路などから丸見えになってしまう場合は、宅配BOXの利用は避けた方が賢明かもしれません。
また、高額品については、そもそも宅配BOXの利用を避けることも必要でしょう。通販の場合には、宛名に「宅配BOX不可」の記載を入れるか、いっそのこと、一時的に宅配BOXを撤去してしまうなどの対策が有効だと思います。
また、私が使用している袋型の簡易BOXは「荷物が入っているかいないか、外観を見れば一発で分かってしまう」という欠点(?)があります。
幸い、私の住んでいるアパートは治安もそこそこ良く、また見通しも効かない好条件だったために袋型を使用することができましたが、これらの条件が満たされていない場合には、袋型の簡易BOXの使用については一考する必要があるかもしれません。
複数配達の調整
不在中に複数回の配達があった場合、当然のことながら、2件目以降の荷物については鍵の掛かった宅配BOXに入れることができず、持ち帰り再配達となってしまいます。Amazonからの配送については、お急ぎ便を使わない限り、別口の注文であっても同時に配達されるケースが多いように思われますが、別の通販業者を合わせて利用した場合など、配送が重なってしまうこともあり得ます。
極力、同日に複数の配送が重ならないよう心がけることで再配達を減らしていくと、より幸せになれるのではないかと思います。
最後に
宅配BOXはとても便利ですし、再配達が少なくなる分、宅配業者の負担軽減にも繋がるといわれています。
しかし一方で、配送員の方に直接荷物を受け取る場合には不要な押印と施錠の手間をお掛けしていることも事実です。
直接、配送員の方にお話を伺ったわけではないので、対面して荷物を受け取るのと宅配BOXに入れてもらうのと、どちらが楽なのか(望ましいのか)本当のところはよく分かりませんが、いずれにしても宅配BOXの利用を当然のことと考えるのではなく、配送員の方のご協力に対する感謝の心を忘れないようにしたいものです。